前回に引き続き今回は、パナマとスペシャルティコーヒーの関係についてお話ししていきます。
第3回目の内容は、パナマの有名農園「エスメラルダ農園」についてです。
[目次]
1,エスメラルダ農園のある場所
2,エスメラルダ農園とゲイシャの出会い
3,その他の品種
1,エスメラルダ農園のある場所
エスメラルダ農園は、パナマで最も有名な産地である、チリキ県ボケテ地方に有ります。山が多い地形で、それぞれ違った局地的な気象条件が形成されています。涼しい気候と頻繁に発生する霧によって、コーヒーチェリーがゆっくりと成熟してきます。毎年収穫期は12月〜3月となっています。同地では標高400m~1900mで生産が行われています。その中でもエスメラルダ農園のゲイシャ種は標高が高いほど特有の風味と複雑な酸味を持つようになるとされています。
2,エスメラルダ農園とゲイシャの出会い
エスメラルダ農園を経営するピーターソンファミリーは1997年にJaramllo Arriba農園を買収しました。この農園にはゲイシャ「T2722」という品種が植えられていました。2003年にダニエルピーターソン氏が収穫し、テイスティングしたところ他には無い素晴らしいアロマがあることを発見しました。これまでは、多品種と混ざって栽培していたことから気づかなかったのですが、これを気に他品種と区画整備し生産管理を開始することとなりました。今では、「ゲイシャ種の風味特性の発見」と言われています。そして、現在では、同じ品種でも標高や特殊な精製方法を小さな規模でテストを繰り返し品質向上を追求し続けています。
3,その他の品種
エスメラルダ農園では、ゲイシャ種とは別にカトゥアイ種の生産に力を注いでおります。エリア別に3ブランド(そのうち1つは新ブランド)に分け生産を行なっています。これも徹底的に生産管理にこだわり味に追求するエスメラルダ農園らしさが出ていますね。ここでは、その3つのブランドを紹介していきます。
1つめは新ブランドの「El Velo Reserve」
同品種を栽培する上で一番標高が高い1,700mの位置で生産が行われており、実験的に様々な品種を新植しています。まだ流通する収穫量では無いものの今後新ブランドとして展開されてくるかもしれません。
2つ目は歴史ある地から「Palmyra」
これは、エスメラルダ農園の中央部に位置するパルミラエリアで生産されているブランドで1967年にピーターソンファミリーが小さなコーヒー農家として始まったエリアです。歴史あるエリアのため古くからのお客様に愛されているブランドのようです。
3つ目は伝統の味「Diamond Mountain」
これは、伝統的に長く愛されてきたカトゥアイの風味を再現し明るい酸味を伴う味を目指して生産されています。オレンジのような明るい酸とミルクチョコやナッツのようなコクのある後味が特徴です。
2018年2月よりBUCKLE COFFEEではこの3つ目の「Diamond Mountain」の取扱いを開始しました。現在では、店頭・通販共に販売しており無くなり次第終売の予定です。
今回は3回にわたり、パナマとスペシャルティコーヒーの関係についてお話ししました。少しでもパナマとパナマスペシャルティコーヒーを身近に感じながら1杯のコーヒーを楽しんでもらえたら幸いです。3月はアフリカのルワンダを特集予定です。お楽しみに!!
BUCKLE COFFEE(東京・大田区)では新鮮で美味しいスペシャルティコーヒー豆を多数取り扱っております。店頭では焙煎豆の販売とドリンクのテイクアウトも行っています。一杯一杯ハンドドリップやフレンチプレスで丁寧に抽出していてアイスコーヒー、ホットコーヒー様々な種類を飲めます。皆様のご来店、通販・お取り寄せでのご注文を心よりお待ちしております。
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